歯科衛生士の仕事とは？
健康で長生きするためには、適切な口腔ケアが必要です。
定期的に歯科検診を受けるため、かかりつけ医に通っている人も増えています。
国家資格の専門職である歯科衛生士の仕事は、乳幼児の虫歯予防から高齢者の言語療法まで幅広い年代の人に求められています。
歯科衛生士は人々の歯や口腔の歯科疾患を予防して、口腔の衛生を向上させるサポートを行います。
乳幼児には虫歯予防の指導を行って、自分の歯で食べ続けることの重要さを伝えます。
高齢者には可能な限り自分の歯を使いながら食べる工夫を行い、自分の歯を活かしつつ入れ歯などを使用して、会話がスムーズに出来るようにサポートします。歯が無いと食べられないだけではなく、会話が出来なくなり孤独感を感じて、認知症などを発症するキッカケになってしまいます。
そのため高齢になっても「自分の歯が何本残っているか」が生活の質を左右するのです。
その口腔ケアをサポートする歯科衛生士の仕事内容は次の3つに分けられます。
１． 歯科予防処置
歯の2大疾患である「虫歯」と「歯周病」は今や9割以上の人がかかっています。
これらの疾患は歯を失う原因となっており予防がとても重要です。
自分の歯で食べられることは生活の質を保ち、健康を保ちながら長生きが出来るのです。
虫歯や歯周病を予防するためには、専門的な歯科予防処置が必要です。
歯科衛生士はフッ化物の塗布、歯垢や歯石の除去などで口腔内の健康を保ちます。
２． 歯科診療の補助
歯科の診療は歯科医師ひとりだけでは行えません。治療を行いやすくするためにサポートを行っています。また歯科医師の指示に従いながら診療の一部を行います。
また歯科医師の説明を補足し、コミュニケーションを取りやすくする役目も持っています。
３． 歯科保健指導
虫歯や歯周病はかかってしまったら治療が大変です。
痛みを伴うので小さな子供だけではなく大人も敬遠するほどです。
そのため治療が遅れると取り返しのつかない状態になります。
それを防ぐために適切な口腔ケアの指導を行い、予防することの重要さを伝えるのが歯科衛生士の役割です。
虫歯や歯周病を生活習慣病として捉えて、生活習慣の改善のアドバイスも行います。
離乳して食べ物を食べ始めた赤ちゃんから、虫歯の出来やすい乳歯の時期に正しい歯磨きを行う習慣を付けるように指導します。
高齢者には口の中を清潔にして感染症の予防を行う重要さを伝えます。
このように歯科衛生士の仕事は一生にわたって口腔ケアに関わる重要な仕事です。
介護が必要な人に訪問口腔ケアも行い自立に向けて指導を行います。
年齢に合わせた食事の仕方や咀嚼などの食育や、嚥下障害の緩和のためにリハビリも行います。